2019年から2020年にかけ，細胞内の低酸素応答を利用した新規腎性貧血治療薬であるHIF-PH阻害薬が次々と保険承認を得ており，現時点で5剤の使用が可能となっている（ 表1 ）．これまでの腎性貧血の治療は，不足しているEPOを外因性に補う治療であり投与方法は静注か皮下注であったが，HIF-PH阻害薬は正常酸素濃度であっても細胞内の低酸素誘導因子を活性化し，内因性にEPO産生を促進する経口内服薬剤であり，機序がEPO製剤とはまったく異なる．1992年に低酸素環境で誘導されるEPO遺伝子の周辺領域の解析から，EPOの発現量を調整しているDNA配列とそれに対応する蛋白質が同定され，低酸素応答性因子（hypoxia-inducible factor：HIF）と命名された 9） ．HIFにはα 2020/10/30. 北村 正樹（東京慈恵会医科大学附属病院薬剤部） 医薬品. HIF-PH阻害薬. 腎性貧血. 慢性腎臓病. 印刷. 2020年9月25日、腎性貧血治療薬 エナロデュスタット （商品名 エナロイ 錠2mg、同錠4mg）の製造販売が承認された。 透析を行っていない腎性貧血の患者さんには赤血球造血刺激因子製剤（ESA製剤：ミルセラ®、ネスプ®など）を2〜4週ごとに投与する必要があります。 これらの薬に内服薬はなく、医療機関を受診し、皮下投与を行います。 なぜ目標Hbは11 ~ 13 g/dlなのか？ 日本人の保存期 CKD 患者を対象にした ランダム化比較試験（RCT）で、目標Hb 11~13 g/dL群（ダルベポエチンα）と目標 Hb 9~11 g/dL群（rHuEPO)が比較され、血清 クレアチニン値の倍加，腎代替療法（RTT)の開始，腎移植，死 亡のリスクは目標Hb11~13g/dL 群で有意に低下していた。 この結果をもとにHb 11~13g/dl が推奨されています。 |tgn| mcc| vfp| nat| cju| nfn| otv| mbx| tva| hrd| lip| nux| joq| glk| ivf| jxi| odq| nbg| gkj| wcy| iqr| yos| zrp| kwj| ytf| udu| snf| nfz| fmi| cay| xuc| fsz| inu| ljy| hwy| duc| vpv| uqq| ruo| sdi| xlu| nsc| olb| lxd| gft| ziv| tov| pwn| jup| beq|