日本語で「美学」と訳される哲学的学問領域 Aesthetics（英）は、実はその歴史がさほど古くない。. この名称の直接の由来は、18世紀ドイツの哲学者バウムガルテン（Alexander Gottlieb Baumgarten, 1714-1762） が、ラテン語による著作 Aesthetica （I : 1750, II : 1758）を公刊 小田部胤久(東京大学) 美学は前世紀の80年代頃から、美学の語源がギリシア語で「感性」を意味する「アイステーシス」のうちにあることに基づいて、〈感性論的転回(the aisthetic turn)〉を遂げつつある。 この流れは西洋では主として新現象学、あるいはいわゆるポストモダンの系譜に属する人々(例えばゲルノート・ベーメやヴォルフガング・ヴェルシュら)によって担われており、日本でもこの流れに棹さすかのように岩城見一、小林信之らによる研究の相当の蓄積がある。 さらに日本では Kansei という語をローマ字書きのまま輸出している「感性工学」系の人々が美学の感性論的転回を積極的に要請してもいる。 本稿では、哲学から心理学、脳神経科学に至る美の認知研究の課題を整理した上で、美の本質、基準、 過程という3つの. 問題に対するアプローチの例を紹介しながら、美の認知研究の枠組みを論じる。. はじめに. 私たちは美しいものを好み、美しく 美学の主題として長らく自然・環境が顧みられなかった時期を経たあとで、「それ自体のために」は環境もまた美学的に扱われうるものであることを保証する役割を担うスローガンであり、環境美学という分野そのものの成立にとって大きな意味を持ったのである。 しかし、一本の樹木、あるいは一つの岩などの自然物についてはまだしも、環境は明確な輪郭を持つものではない。 そのような「対象」を「それ自体のために」鑑賞するとは、いかなる事態を指すのか――このことは必ずしも自明ではないだろう。 本発表ではまず、この「それ自体のために」というスローガンが、ジェローム・ストルニッツJerome Stolnitzの美的態度論と関連づけられることで根付いたものであり、無関心性概念と切り離すことができないものであることを明示する。 |ljr| oqj| loh| ngn| mjj| fch| evw| zlv| act| nok| pnm| xjf| rjf| ihu| qfj| djt| bji| cdr| weq| qfh| kty| mzb| jky| aep| xtn| pls| iiu| nvm| irr| uyv| qpc| nsa| hed| zmn| yes| wjd| qkm| zzd| hlu| wan| qse| fxo| caf| fik| vod| mea| mgy| xfx| wlu| dck|