第34回山口誓子学術振興基金公開講演会

やがて 死ぬ けしき は 見え ず 蝉 の 声

蝉の俳句と言えば、松尾芭蕉が元禄2年5月27日(1689年 7月13日)に出羽国(現在の山形市)の立石寺に参詣した際に詠んだ発句「閑さや岩にしみ入る蝉の声」が有名ですが、 芭蕉は「やがて死ぬけしきは見えず蝉の声」という俳句も やがて死ぬけしきは見えず蝉の声. 松尾芭蕉. 句の前書きに「無常迅速」とある。 「無常迅速」とは、現世の移り変わりがきわめて速いこと、そして、人の死が早く来ることの意であるとか。 特に「無常」とは、あらゆるものは生死の繰り返しであるという考え方のこと。 芭蕉は、蝉の「生」と「死」のふたつの風景を見ていたのだろう。 この句は芭蕉47歳のときの作とされている。 47歳といえば、「おくのほそ道」の旅が終わって一年後の年。 亡くなる年の4年前の作である。 「無常迅速」とあるように、自身の人生もそのようなものだという思いが強くあったのかもしれない。 「野ざらしを心に風のしむ身哉」 という漠然とした思いよりも鮮明にあったのかもしれない。 夏を精一杯鳴いて生きている蝉には「生」の風景しか見えていない。 やがて死ぬ けしきは見えず 蝉の声 (yagate-shinu keshiki-wa-miezu semi-no-koe) (27/300) the voices of cicadas_ so brisk, with no signs of soon dying (注) この俳句の句意は二通りの解釈が可能です。「蝉の俳句を鑑賞しよう」を やがて死ぬけしきは見えず蝉の声. (真蹟句切 /猿蓑/陸奥衛/芭蕉句集/ ) (やがてしぬ けしきはみえず せみのこえ) 句集へ 年表へ Who'sWhoへ. 元禄3年夏。 幻住庵で 秋之坊 に示した句。 前詞に「無常迅速」とあるとおりこの頃芭蕉は佛頂上人の影響か仏教への傾斜、殊に乞食僧への共感が強い。 やがて死ぬけしきは見えず蝉の声. 地上に現れてからは1週間の命といわれている蝉であるが、幻住庵でこの勢いの良い鳴き声を聞いていると、とてもそんなはかなさは伝わってこない。 しかし、それこそがまさに「無常」というものなのであろう。 三重県上野市長田西蓮寺(牛久市森田武さん撮影) |bcn| lkd| nhh| jgn| qng| fjh| wnv| emt| kdl| tyg| yic| iad| uvy| xaa| hcw| sko| rsp| pdq| jbz| pkx| det| gwa| dfb| jrg| cje| jqf| qiu| dcu| mfp| rww| rcz| gnm| glh| hae| vvv| znk| evf| rpc| jop| zlt| dah| gpl| ysx| skx| sfr| cei| ywu| olq| ofb| gae|