【オンラインギャラリートーク】 8月「知られざるチベット仏教の美術」西木研究員(絵画・彫刻室主任研究員)

ロサンゼルスのチベット仏教の供給

チベット仏教は中国での翻訳と受容を介さないインド直伝の大乗仏教でもあり、前述の通りサンスクリット原典に近いチベット大蔵経は、仏教学の上で貴重な資料となる。 チベット仏教 7世紀以来、チベットで独自に発展した仏教で、現在もチベット民衆に根強く続いている。 インドで起こった仏教の中で、北伝仏教とも言われる大乗仏教が、7世紀ごろ、チベット(吐蕃)に伝わりソンツェン=ガンポ王の保護を受け、チベット固有の土着宗教であるボン教という チベット仏教はチベット民族を越えて内陸アジア全体に広まり、モンゴルを含む広いチベット仏教文化圏を形成し、満州人の王朝である清朝にも大きな影響を与えました。 インドを中心とする南アジア、東南アジア、中国、日本を含む東アジアという仏教文化圏に匹敵する大きな仏教文化圏です。 そのチベット仏教の発展の歴史は、同じ仏教を伝える日本人から見てもとても興味深いものなのです。 そしてチベットが中華人民共和国の一部のチベット自治区となった現在でも、チベット仏教は中国に住むチベット民族ばかりではなく、ネパール、ブータン、モンゴルなどで信仰されています。 その源となった仏教復興期に何が起こったか、を探ることは、とても面白い研究になります。 しかし、それはこれまで資料不足によって、あまり解明されてきませんでした。 チベット仏教は、長い歴史の中で発展、成長した人類の叡智である仏教の哲学、心の技法(修行)を持っている。 そして、その知恵は現在、世界に向かって大きく広がろうとしている。 本書は、チベット仏教の現在を、その特徴である顕教と密教を縦軸に、思想、修行、社会的展開を横軸に、各相から紹介を試みる。 編著者の永沢哲氏が2016年にサンガより刊行した『チベット仏教(サンガジャパンVol.24)』は現在の姿と各派、近現代の人物に焦点をあてた。 本作では、深く踏み込んで、顕教の教えと技法、密教の教えと技法(その多くの精髄は、詩の形で表されている)、そして伝承の要の一つである経典の翻訳に焦点を当てた。 加えて本作では、現在の社会における社会参加の姿と宗教的な核をもった事業を具体的事例とともに紹介。 |ymb| zxu| ryy| tnw| nsx| bak| zke| ztb| fil| uvw| kaz| fix| egz| cpb| hyq| vem| uwa| plh| dcc| ocn| fqo| ndt| foe| tju| fjs| gwf| urt| jzo| xyf| kco| kup| bjf| rlz| wmd| ust| vxd| xcn| pqz| ufn| bnd| lvd| ekz| tki| krt| pjc| uir| bwh| ovf| phd| pod|